2014 年 12 月 のアーカイブ

New Eton Satellit (その7)

2014 年 12 月 25 日 木曜日

Satellitを入手して1週間経過しました。
そろそろ今夜は総合評価を書きますね

★細かな不具合
その前に、まだお伝え出来ていない、細かな不具合情報を以下にまとめます。

・外部アンテナはモノラルプラグが使えない、必ずステレオプラグを使う事
※Tom氏の情報より
(回路設計または部品実装ミス)

・イヤホンで試聴時、小さい音量では左チャンネルからしか音が出ていない
(回路設計または部品実装ミス)

・Sメータが実際より少ない値を示す場合が有る、バンド切り替え時に良く起こる、同調ツマミを適当に回すと正常値を示すようになる
(ファームの問題)

・時計設定メニューに入ってしまうとキャンセル出来ない、キャンセルしたつもりでも、メニューから抜けたタイミングで強制的に時計合わせが実行される
(ファームの問題)

現段階ではこんな感じです、いずれにせよ致命的な不具合は無い模様です。

★総合評価
1週間リスニングしましたが、このラジオを総合的に評価しますと、残念ではありますが、やはり(その2)の冒頭で書きましたように、
「音悪い!、了解度悪い!、操作性悪い!」
という1行が的確な評価だと考えます。

「音悪い!」につきましては、
どのバンド、どのモードにおいても高音部分が歪んだ音がします、ザラザラという表現を使いましたが、長時間に渡り放送を聴くには少し疲れる音です。

「了解度悪い!」につきましては、
このラジオ自体が発するノイズレベルが決して低くは無いこと。
特に短波では、これに加えて外来ノイズが加算されること。
更に不幸な事に、このノイズの音自体も高音歪みの影響を受けますので、他のラジオと聴き比べても了解度が悪くなっています。

「操作性悪い!」につきましては、
ひとつは同調ツマミのステップ切り替えの煩雑さ、FASTとSLOWだけでSTOPは要らなかったのではないかと思います。
そしてもうひとつは、液晶バックライトのおかしな制御が気になりました。

そして何よりもガッカリだったのが「インチキ同期検波」です。
昨今の短波ラジオは、ちょっと前のモデルと比較して、フィルタ帯域の選択が豊富になる傾向に有り、
これは帯域の異なるメカニカルなフィルタを複数個並べて、スイッチで切り替えるような昔のアナログ的な物では無く、
すべてDSPの演算で、デジタル的に帯域フィルタリングを行うようになっています。

往年のSONYラジオのような「同期検波」は、ボク自身、それがどのような回路原理で実現されているのか、詳しくは知りませんが、
昨今のDSPに依存するラジオでも、ソフト的にシュミレーションする事は充分可能だと考えます、是非ともインチキじゃない同期検波を実現して頂きたいものです。

さて、以上述べたように、残念な部分が目立つラジオではありますが、あえて褒めるところが有るとすれば、

まずはデザイン、黒を基調としたボディカラー、おまけに白黒反転液晶まで使い統一されたカラーリング、デザイナーの拘りを感じさせます。
そしてコンパクト性、DE-1103をお持ちの方は是非手に取って想像してみてください、ほぼ同じ体積の筐体に、これだけ豊富な機能が詰め込まれたわけです「良く頑張ったなぁ」と思います。

※何か最後の数行だけ引用されそうな気がする。。。
※ダメですよ~、ベ○○カ○○さん

DEGENの歩み、ため息が出ちゃう … 別の意味で(^^)

20141225_190849

★最後に一言
今回のレポにつきまして、ボクが辛口の評価を書いた影響で、注文をキャンセルされたり、購入を躊躇された方が若干いらっしゃったみたいで、
レポを書いた手前、何だか少し責任を感じております。
あくまでもこのレポは、ラジオに厳しいオッサンの一意見として、受け止めて頂ければ幸いです。

そんな訳でSatellitの評価レポ、これで一旦締めさせて頂きまして、また何か発見が有りましたら記事にさせて頂きますね。

皆さん、ご清聴誠にありがとうございました。m(_ _)m

New Eton Satellit (その6)

2014 年 12 月 24 日 水曜日

皆さん~、メリークリスマス(^^)/^

Eton Satellitの隠し機能発見しました。
サンタのおじさんからのプレゼントだよ~

★隠し機能パート1
数字キーとリセットボタン同時押しによる隠し機能です。
Key1+reset の工場出荷時設定ぐらい、マニュアルに書いても良いと思いますが、なぜか書かれて無いんですよね。
あとの2つの隠し機能(Key0 と Key2)は良くわかりません、海外のマニアが謎解きしてくれるのを期待します。

★隠し機能パート2
スリープタイマと、メモリページ番号を直接数字キーで設定する方法です、
これもなぜかマニュアルに書かれて無いんですよね。

今夜は皆様に神の祝福が有りますように (-∧-)ナムー
(↑ キリスト教なのか仏教なのか、どっちかハッキリせい!)

つづく

New Eton Satellit (その5)

2014 年 12 月 23 日 火曜日

このラジオの実力を評価するにあたり、ただ音が悪いという理由だけで、見落としている部分は無いのか?

今夜はそんな話題です。

★感度
前作G3と比較して、本機の感度については、FM、中波、短波とも特に大きな違いは無く、
あえて申し上げるなら「中波の感度が少し落ちている」と言う程度です。

大阪には高出力なNHKラジオの送信所があります、周波数は666KHzです。
前作G3では中波の感度が高過ぎて、この2倍の高調波(1332KHz)拾ったりしましたが、本機ではそれは無くなりました。

★内部ノイズ
前作G3との比較動画をアップしました。
ラジオには外部アンテナを繋がず、更にロッドアンテナも伸ばない状態での比較です。
丁度、ラジオ日経が弱く入感しておりましたので、その状態を動画に撮りました。

音声を良く聞いてみてください、G3の方はラジオの音声に重なって「ピロピロ」と変な音が聞こえますよね、これが内部ノイズなんです。
内部のデジタル回路、あるいは液晶表示器からのノイズを拾ってこんな音が鳴っています。
その反面、本機の方では、このようなノイズを拾っていないのが確認頂けます。

★ラジオ自体のS/N比
更に、ラジオ自体が発するノイズを見極めるために、ローノイズで知られるDE-1103との比較動画です。
外部ノイズの影響を抑えるため、LED電球ひとつだけで撮影しました。

この比較にはダミーアンテナを使用しました、これはアンテナの心線と網線を50Ωの抵抗で短絡しただけのものです。

20141223_192756

どちらのラジオも、耳で聞いた感じ同じ音量になるよう設定しています。

DE-1103の方は、ローバンドからハイバンドまで「サー」という音で、すこぶる静かです。
※このローノイズがマニアから支持される由縁です。

一方、本機はローバンド部分で「ザザザ」という雑音が目立ちます、
ハイバンドでは幾分静かになりますが、これはハイバンドになる程、感度が落ちるという前作G3の血を受け継いでいるからです。

はて、このノイズは何処から出ているのでしょうか、
内部デジタル回路?あるいはRFやAF回路で使用されている素子から?
当たり前ですが、そんな事は測定器でも無いとわかりませんけど(笑)

今夜の実験で、内部ノイズについては、少なくとも前作G3より良くなっている事が確認できました。

つづく

New Eton Satellit (その4)

2014 年 12 月 22 日 月曜日

あなた変わりは無いですか?、
読んでもらえぬレポートを、寒さ堪えて書いてます(←どうしたん?)

さて、今夜はユーザビリティ(使い勝手)に関するレポです。

★同調ツマミ
同調ツマミをグルグル回して珍局をハントする、これぞBCLの醍醐味であります。
本機の同調ツマミは、前作G3より大きくて厚みの有るものになっています、
ツマミを回すと心地良いクリック感が有ります。

また、このツマミはプッシュスイッチにもなっており、押し込む度にSTOP-FAST-SLOWと、周波数ステップを変更出来るようになっています。

20141222_192216

【周波数ステップ】

 バンド    FAST    SLOW  
FM 100K 10K
LW 3K 1K
MW 9K 1K
SW 5K 1K
AIR 25K 1K

それからSSB受信時のみ、SLOWモードでツマミをもう一度押し込む事で、FINEチューニングモードとなり、±1KHz(10Hzステップ)の微調が出来るようになります。
これは一見便利なようですが、例えばアマ無線を聞く場合など、同調ツマミを何度も押し込んで切り替えねばならず、使い心地は悪いです。

20141222_192336

★局メモリ
本機の局メモリは100バンクx7局で、合計700局のメモリが可能です。
更に、各バンクごとにラベル(名前)も登録可能で、大変便利にメモリ管理を行う事ができます。
ラベルは英数記号が使え、最大8文字迄です。

20141222_192829

★スキャン機能
スキャン機能は前作G3でも有りましたが、なぜかAIRバンドだけはスキャン出来ないという悲しい仕様でした。
本機ではようやくAIRバンドもスキャン可能となり、おまけにスケルチも付いてきます。
まぁ実際問題、スキャンも出来ないAIRバンド受信機なんて、実用性ゼロですよね(笑)

スケルチはOFFまたは1~5で閾値の設定が可能です。

20141222_192534

★液晶バックライト
昔のモノクロ液晶を分解して、中の偏光板を裏表ひっくり返せば、本機のような白黒反転液晶が出来上がります。
他社製品が、このような液晶をあまり採用しない理由は、バックライト制御方法に一工夫必要だからです。

話を戻しまして、本機のバックライト制御方法、ちょっと腑に落ちず、イマイチ関心しません。
バックライトの明るさは、LIGHTスイッチを押す度に、明るい-普通-暗い-OFF の4段階切り替えです。

image3

ここは普通の人なら

【ラジオON時】暗い
【ラジオOFF時】OFF

と設定したいところですが、これが不可能で、
つまり、ラジオON時とOFF時は別々の設定に出来ないんです。

【ラジオON時】暗い と設定すれば
【ラジオOFF時】暗い

となってしまうんです
何とラジオを切ってもずっと暗く光ってるんですよ、電池勿体無い(笑)

もちろんLIGHTスイッチを操作すればOFFには出来ますけど、
Eton社は、何でこんな仕様にしたのでしょうか…

夫「Etonの責任者出て来い!」
妻「あんた、ホンマに出て来はったら、どないするねん!」
夫「謝ったらしまいや。。。お母ちゃんゴメン」

つづく