以前にもココで書いたと思いますが、DSP方式のマシンは、とことん電波が弱い局を受信するのは苦手です。
デジタル信号処理をしますので、聞こえる/聞こえないの境界(閾値)が割とハッキリしています。
この点については、旧来のアナログ方式に劣る点でもあります。
さて今夜は受信性能について、同クラスのマシンTECSUN PL-606と、軽く比較しながらレポしたいと思います。
皆さんご承知の通り、PL-606については国内メーカのオーム電機から、RAD-S600Nという型番で売られているマシンで、
どちらもDSP方式、単3電池x2本、ほぼ同じ大きさ、価格も同じ6千円台という事で、比較するマシンとしては最適と考えました。
★ロッドアンテナ
長さを測ってみました
ER-C57WRのロッドアンテナは7段で49cm、これに対し、PL-606は同じく7段で55cm、その差は6cmでした。
★Sメータ(感度)
公平に比較するため、リスニングは窓辺に2台を並べ、ロッドアンテナのみで受信してみました。
受信地は大阪で、時刻はJST19時~20時ごろです。
以下の表では、ER-C57WRのSメータは9つ有る目盛の個数を、PL-606はdBμに表示される2桁数字を表します。
【FMバンド】
ラジオ局 | 場所 | 周波数 | ER-C57WR | PL-606 |
FM802 | 大阪 | 80.2 | 9 | 56 |
αステーション | 京都 | 89.4 | 3 | 08 |
Kiss FM | 神戸 | 89.9 | 7 | 34 |
【MWバンド】
ラジオ局 | 場所 | 周波数 | ER-C57WR | PL-606 |
ラジオ関西 | 神戸 | 558 | 8 | 48 |
ABC | 大阪 | 1008 | 9 | 60 |
KBS京都 | 京都 | 1143 | 9 | 56 |
【SWバンド】いずれも日本語放送
ラジオ局 | 場所 | 周波数 | ER-C57WR | PL-606 |
ラジオ日経1 | 千葉 | 9595 | 8 | 45 |
将軍様 | 平壌 | 11865 | 6 | 32 |
KBS | ソウル | 9805 | 9 | 53 |
CRI | 北京 | 7325 | 9 | 49 |
R.Japan | 茨城 | 9750 | 9 | 45 |
RTI | 台北 | 9735 | 6 | 36 |
最初、ER-C57WRのSメータは超甘めかな?。。。という印象でしたが、こうやってデータを見ると、そうでも無い気がしますね。
2台ともフェージングの谷間等で、片方で聞こえて、もう片方では聞こえない、というような極端な違いは全く感じられず、感度(了解度)はほとんど同じでした。
両方のマシンとも、中身は似たような回路でしょうから、当たり前と言えば当たり前ですね。
★帯域幅(フィルタ)
ER-C57WRの帯域幅は「FM ST.AM BW」ボタンを押す度に、wideとnarrowの2段階切り替えです。
操作説明書には、wideが何KHzで、narrowが何KHz、という記述が有りませんので詳細不明なのですが、
今回、6KHz,3KHz,2KHz,1KHzと4段階の切り替えが可能なPL-606と、音質と近隣局の混信具合を比較しながら、この不明な帯域幅を推測してみました。
その結果恐らく、wideでは9KHz、narrowでは6KHzになっているようです(注:あくまでも耳で聞いた感じですから、違うかも知れません)
マニアなおじさんの希望を言わせて頂けるならば、2段階切り替えなら、ここはwideで6KHz、narrowで3KHzぐらいにして頂きたかったところです。
★スピーカ音質
最初「ER-C57WRのスピーカ音は、高音が結構強調された感じだなぁ」という印象でした、低周波増幅回路の影響なんだろか?
この点がずっと疑問でしたが、上記の帯域幅の推測で納得できました、どうやら、帯域が広めなので高音まで伸びてるという事だったようです。
口径4cm程度のスピーカですが、それなりの低音から伸びの有る高音まで、とても良い音が出てると思います。
国内企業保護の観点から、若干抑え気味に書きました、今夜のレポ(笑)
それでは、おやすみなさい。
つづく