New Eton Satellit (その7)

Satellitを入手して1週間経過しました。
そろそろ今夜は総合評価を書きますね

★細かな不具合
その前に、まだお伝え出来ていない、細かな不具合情報を以下にまとめます。

・外部アンテナはモノラルプラグが使えない、必ずステレオプラグを使う事
※Tom氏の情報より
(回路設計または部品実装ミス)

・イヤホンで試聴時、小さい音量では左チャンネルからしか音が出ていない
(回路設計または部品実装ミス)

・Sメータが実際より少ない値を示す場合が有る、バンド切り替え時に良く起こる、同調ツマミを適当に回すと正常値を示すようになる
(ファームの問題)

・時計設定メニューに入ってしまうとキャンセル出来ない、キャンセルしたつもりでも、メニューから抜けたタイミングで強制的に時計合わせが実行される
(ファームの問題)

現段階ではこんな感じです、いずれにせよ致命的な不具合は無い模様です。

★総合評価
1週間リスニングしましたが、このラジオを総合的に評価しますと、残念ではありますが、やはり(その2)の冒頭で書きましたように、
「音悪い!、了解度悪い!、操作性悪い!」
という1行が的確な評価だと考えます。

「音悪い!」につきましては、
どのバンド、どのモードにおいても高音部分が歪んだ音がします、ザラザラという表現を使いましたが、長時間に渡り放送を聴くには少し疲れる音です。

「了解度悪い!」につきましては、
このラジオ自体が発するノイズレベルが決して低くは無いこと。
特に短波では、これに加えて外来ノイズが加算されること。
更に不幸な事に、このノイズの音自体も高音歪みの影響を受けますので、他のラジオと聴き比べても了解度が悪くなっています。

「操作性悪い!」につきましては、
ひとつは同調ツマミのステップ切り替えの煩雑さ、FASTとSLOWだけでSTOPは要らなかったのではないかと思います。
そしてもうひとつは、液晶バックライトのおかしな制御が気になりました。

そして何よりもガッカリだったのが「インチキ同期検波」です。
昨今の短波ラジオは、ちょっと前のモデルと比較して、フィルタ帯域の選択が豊富になる傾向に有り、
これは帯域の異なるメカニカルなフィルタを複数個並べて、スイッチで切り替えるような昔のアナログ的な物では無く、
すべてDSPの演算で、デジタル的に帯域フィルタリングを行うようになっています。

往年のSONYラジオのような「同期検波」は、ボク自身、それがどのような回路原理で実現されているのか、詳しくは知りませんが、
昨今のDSPに依存するラジオでも、ソフト的にシュミレーションする事は充分可能だと考えます、是非ともインチキじゃない同期検波を実現して頂きたいものです。

さて、以上述べたように、残念な部分が目立つラジオではありますが、あえて褒めるところが有るとすれば、

まずはデザイン、黒を基調としたボディカラー、おまけに白黒反転液晶まで使い統一されたカラーリング、デザイナーの拘りを感じさせます。
そしてコンパクト性、DE-1103をお持ちの方は是非手に取って想像してみてください、ほぼ同じ体積の筐体に、これだけ豊富な機能が詰め込まれたわけです「良く頑張ったなぁ」と思います。

※何か最後の数行だけ引用されそうな気がする。。。
※ダメですよ~、ベ○○カ○○さん

DEGENの歩み、ため息が出ちゃう … 別の意味で(^^)

20141225_190849

★最後に一言
今回のレポにつきまして、ボクが辛口の評価を書いた影響で、注文をキャンセルされたり、購入を躊躇された方が若干いらっしゃったみたいで、
レポを書いた手前、何だか少し責任を感じております。
あくまでもこのレポは、ラジオに厳しいオッサンの一意見として、受け止めて頂ければ幸いです。

そんな訳でSatellitの評価レポ、これで一旦締めさせて頂きまして、また何か発見が有りましたら記事にさせて頂きますね。

皆さん、ご清聴誠にありがとうございました。m(_ _)m

コメントは受け付けていません。