2013 年 7 月 のアーカイブ

PL-210のバグを応用した裏技

2013 年 7 月 27 日 土曜日

インターネット全盛の時代でありますが、未だに地上波のラジオが好きだという皆様、たいへん長らくお待たせしました。
世界初公開(たぶん)、中華ラジオPL-210のバグを応用した裏技を発表いたします。

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144MHz帯(アマ無線)のメインチャネルを受信してみる

裏技は以下の4つあります。

【1】299.99MHz ~ 90.00MHz を受信する(FM)

【2】1.50MHz ~ 75.99MHz を受信する(FM)

【3】中波で内蔵バーアンテナを無効にする(AM)

【4】短波で内蔵バーアンテナを有効にする(AM)

準備をしましょう

PL-210の局メモリは2種類ありまして、ひとつがバンドごとの登録メモリ、もうひとつがバンドに関わらず登録可能なページメモリです。
今回は後者のメモリを使用します、01~12のどのページを使っても構いませんので、以下の4つの周波数を登録してください。

メモリNo. バンド 周波数
01 LW 150KHz
02 MW 522KHz
03 SW 29999KHz
04 FM 76.00MHz

【1】299.99MHz ~ 90.00MHz を受信する(FM)

ボタン操作 説明
VF/VMボタンを押しVMモードにする
同調ツマミでメモリNo.04に合わせる
03と入力
FMボタンを押す

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FMで周波数は299.99MHzになります

同調ツマミは、299.99MHzから低い周波数方向へ回してください。
FMで聞こえる可能性が有るのは144MHz帯のアマ無線ぐらいかな、NFMなので聞き取りにくいカモ。

【2】1.50MHz ~ 75.99MHz を受信する(FM)

ボタン操作 説明
VF/VMボタンを押しVMモードにする
同調ツマミでメモリNo.04に合わせる
01と入力
FMボタンを押す

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FMで周波数は1.50MHzになります

同調ツマミは、1.50MHzから高い周波数方向へ回してください。
FMで聞こえる可能性が有るのは28M帯、50MHz帯のアマ無線、あと60MHz付近の防災無線とか・・・、何か聞こえたら教えてくださいね。

【3】中波で内蔵バーアンテナを無効にする(AM)

ボタン操作 説明
VF/VMボタンを押しVMモードにする
同調ツマミでメモリNo.03に合わせる
02と入力
SWのAまたはBボタンを押す

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SWで周波数は522KHzになります

同調ツマミは、522KHzから高い周波数方向へ回してください。
TECSUNのAN-200からのアンテナ線を、ワニグチでロットアンテナへ接続して確認しました、
確かに内蔵バーアンテナは無効になっているようです、つまり中波で外部アンテナが使用可能になるという事です。

【4】短波で内蔵バーアンテナを有効にする(AM)

ボタン操作 説明
VF/VMボタンを押しVMモードにする
同調ツマミでメモリNo.02に合わせる
03と入力
MW/LWボタンを押す

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MWで周波数は29999KHzになります

同調ツマミは、29999KHzから低い周波数方向へ回してください。
夜間ロッドアンテナを伸ばさずに、ラジオ短波(3925KHz)が聞こえました、感度は高くないです。
内蔵バーアンテナで、どこまで高い周波数が受信できるのか、遊んでみてください。

TECSUN PL-606

2013 年 7 月 13 日 土曜日

amazonで安売りしてましたので、TECSUN PL-606を買ってみました、安売りと言いましてもebayで買うのとそんなに違いませんが、国内ショップという安心感はあります。
円高の頃はホントに色んな中華ラジオを買ってみましたが、半数以上は「出来損ない」の製品だったなぁという感想でした。
そんな中でもTECSUNというメーカの製品については、比較的品質は良い方で、ハズレ品がまったく無い訳ではありませんが、まぁまぁ安心出来るブランドではないかと思っております。

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ところで皆さんは「ハズレ品」とはどんなものか、良くわからないと思いますが、中華ラジオの「ハズレ品」は以下の3つに分類出来ます

(1)製品設計自体の不良
(2)製造工程での不良(ハンダ不良、実装部品間違いなど)
(3)輸送段階での不良(筐体へこみ、キズ、付属品不足など)

この内(3)については中国本土ではなく、香港のショップを利用することで、この手のトラブルはほとんど無くなります。
※中国本土のショップを利用するのはギャンブルです、ほぼ100%の確率で、箱がボコボコで届きましたね(笑)

さて、前置きが長くなりました、PL-606に話を戻しましょう
このラジオは、アナログ的な調整部分がほとんど無い、DSP方式の回路構成になっております

操作性は、テンキーこそ付いてませんが、550チャンネルもの局メモリを持っており、TECSUNご自慢のATS(Auto Tuning Storage)とETM(Easy Tuning Mode)で、とても簡単に放送局をメモリに記憶させることが可能です。

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フロントパネルのボタン類で、ほとんどの操作ができる

記憶させた放送局は、クリック感のあるチューニングダイアルで簡単に選局出来ます、或いはメモリスキャン動作なども可能です。

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右側面、チューニングと音量ダイヤル(どちらもクリック付エンコーダ)

もちろん、放送局をひとつひとつメモリへ登録することも可能です、ボクの場合は、以下のような表を作って、他のラジオとメモリ番号を共通化しています。

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もっとも重要な受信性能については、良くも悪くもDSP方式だなぁという印象です、

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このクラスでは珍しく、外部アンテナ端子付き

PL-606には、このクラスでは珍しく外部アンテナ端子が付いておりまして、リスニングはアクティブループアンテナを繋いで行いました、
まず感度について、ボクのところでは「北の将軍様ラジオ」(←これでわかりますよねw)は、結構フェージングが有りまして、
谷間になると、他のラジオでは辛うじて聞こえてる場合でも、PL-606では聞こえない事がありました、
やはり、とことん弱い電波ではDSP方式は不利なんですね。

次に選択度について、PL-606は BAND WIDTH の切り替えが可能で、6KHz、3KHz、2KHz、1KHzの4通りから選択できます。
リスニングは、4月の周波数改変以来、混信が酷くなった「ロシアの声」で試してみました。
選択度の切り替えは明らかに有効に機能します、周波数ずらしや、ループアンテナ離調によるアッテネータ代わりの合わせ技で、何とか放送内容は聞き取れます、でも聞いていて疲れますね、個人的には、後閑理恵アナの可愛い声が、もっとハッキリ聞こえればというところです(笑)

以上は短波における評価です、特に書きませんけど、普通の国内AM(中波)やFMの受信はまったく文句無しでした。
あえて言うなら、細かいことですが、PL-606はホワイトノイズがやや大きめでした、
これはイヤフォンで聞くと良くわかります、音量を0に絞っても「サー」というノイズ音が若干有ります。

結論から言うと、このラジオは当たり品だと思いますね、お値段以上の機能と性能は持っています。
以上、ラジオ好きのオッサンの、厳しい目と耳で評価してみました(←ホンマかいな)

被災地はいま

2013 年 7 月 2 日 火曜日

皆さんお久しぶりです、このたびボクの本業である「指先の魔術師の興業」(←何やそれ、めちゃ怪しいw)で、岩手県宮古市に行ってきました。
お仕事とは言え、東北大震災以来、初めて被災地へ足を踏み入れる事になりました。
宮古は一番被害の大きかった、陸前高田や気仙沼より、少し北に位置するところです。

ボクが宿泊したホテルは駅前の中心部にあり、周囲の状況は「えっ、ここが被災地なの?」と思うぐらい、震災の傷跡がわからないぐらい普通の街並みでした。
ただ、そこから離れて海岸の近くまで行くと、景色は一変しました、地元の方から震災の時のお話をいろいろお聞きしました。
そんなわけで、ボクの下手な文章より写真をご覧ください

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堤防の上に登り、海を見る

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更地の中の、ずいぶんご立派な新築家

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仮設店舗で営業する、ほかほか弁当屋さん

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平和な日常の一コマ

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海岸道路沿いは更地が多かったです

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それと同時に新築ラッシュのようでした

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宮古市役所、市役所の定点カメラが捉えた、堤防を乗り越えて、どんどん船が流れてくる映像が良く知られている

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仮設住宅です

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津波に流された人家の跡、港周辺にはこんな更地が多い

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建て直された魚市場です

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港にオープンしたばかりの道の駅

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三陸鉄道の鉄橋、あの日流されたまま放置されていました

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浄土ヶ浜からの展望です
人間が作ったものは自然災害にはまったくの無力であり、いつかは壊れてしまいます、自然の風景はそれを教えてくれているような、そんな気がしました。