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PL-210のソフトミュート無効化改造

2016 年 3 月 26 日 土曜日

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先日の事、某氏からPL-210のソフトミュート無効化の改造方法について、ご質問のメールを頂きました。
某氏曰く「WEBで改造記事を見かけたのはPL-660だけです」とのご指摘、
え?そうだったの(汗)、改めてネットで調べてみると、なるほどその通りでした。

ボク自身の記憶違いで、恐らく当時、ロシアあたりのWEBページを参考にして、
改造したものとばかり思ってましたが、良く良く思い出してみたら、
これは今から3年程前に、自分で回路解析して行った改造でした(←いよいよ老害始まる、なんてヒドイ事は言わないでねw)

情報としては、もうカビが生えておりますが、改めましてここで改造方法を公開いたします。

【お約束】
改造は自己責任でお願いします。

【追加部品】
抵抗 22KΩ(8/1W) 1本

【改造箇所】
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上の画像の通り、追加部品の抵抗を、チップトランジスタ(1Q1)のベース端子と、チップコンデンサ(C96)の上側端子間にハンダ付けします。

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ご参考までに、チップトランジスタの端子配列図を示します、図はTOP VIEWです。

改造箇所はたったこれだけです、どうですか、驚く程簡単でしょう?

【効能】
本改造を行う事でPL-210のソフトミュート(ダイナミックスケルチ)が完全に無効になります、フェージングが有る場合とても聴き易くなります。

※本効能は、LW、MW、SWバンドのみです。
※改造後もFMバンドは変化無し、悪影響等は出ません。

【改造後の音質について】
本改造を行うと、高音域が抑えられた音質(ソフトミュートON時の音質)に固定されます。
もし貴方が標準音質(ソフトミュートOFF時の音質)に固定したいのであれば、抵抗は追加せずにチップトランジスタのベース端子を※足上げしてください。

※足上げとは、ベース端子のハンダを取り除き、基板から浮かせた状態にする事です

最後に、PL-210はホントに良いラジオだと思います、
ラジオに厳しいオッサンが言うのだから間違いありませんよ(笑)
以前にも書きましたけど、数あるラジオの中で普段は一番使用頻度が多く、もう塗装が剥げるぐらい使ってます、

過去にボクのblogで紹介しました

PL-210の小改造で充電用のminiUSBコネクタの空き端子を利用すれば、外部ANTも使えますし、PL-210のバグを応用した裏技で結構遊べたりします、

今回の記事で紹介しましたソフトミュート無効化改造をすれば、コンパクト性と高性能を両立した最強のラジオになりますよ!

でも残念ながらディスコンですけどね

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実は、以前にコッソリと予備機を買ってたりもします、
赤と黒のブルースです(←古ぅ~)
同じ機種を2台も買ったのは、このPL-210だけです、

いわゆる「勝ち組」なんですよボクは
(↑勝手に言うとけ!)

そろそろ後継機が出ないのかなぁ

2015 年 12 月 5 日 土曜日

TECSUN PL-210(通称赤ラジオ)ですが、購入してもう3年以上経ちました。
自分でメンテしながら使い続けてますけど、かなりガタが来てます。

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(1)同調用エンコーダのチャタリング
接点式のエンコーダですので、時々開腹して、以下の復活剤をほんの少しスプレーしてます。

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(株)エーゼット・接点復活スプレー

(2)バックスタンドのヒンジが折れました
接着剤で修復しましたけど、力が掛かればまた折れるでしょうね。
赤いスタンドの補修パーツは入手不可能なんです。

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(3)ところどころ色が剥げてきました
油性の赤マジックで、とりあえず誤魔化せますが、また剥げてきます(笑)

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KBS日本語放送受信動画です

外部ANT接続と、ソフトミュート(ダイナミック・スケルチ)無効の改造をしております。
PL-210は旅行で持って行くのに丁度良いサイズ、そこそこの受信性能で、とてもお気に入りのマシンなんです、そろそろ後継機が出ないのかなぁ。。。

PL-210のバグを応用した裏技

2013 年 7 月 27 日 土曜日

インターネット全盛の時代でありますが、未だに地上波のラジオが好きだという皆様、たいへん長らくお待たせしました。
世界初公開(たぶん)、中華ラジオPL-210のバグを応用した裏技を発表いたします。

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144MHz帯(アマ無線)のメインチャネルを受信してみる

裏技は以下の4つあります。

【1】299.99MHz ~ 90.00MHz を受信する(FM)

【2】1.50MHz ~ 75.99MHz を受信する(FM)

【3】中波で内蔵バーアンテナを無効にする(AM)

【4】短波で内蔵バーアンテナを有効にする(AM)

準備をしましょう

PL-210の局メモリは2種類ありまして、ひとつがバンドごとの登録メモリ、もうひとつがバンドに関わらず登録可能なページメモリです。
今回は後者のメモリを使用します、01~12のどのページを使っても構いませんので、以下の4つの周波数を登録してください。

メモリNo. バンド 周波数
01 LW 150KHz
02 MW 522KHz
03 SW 29999KHz
04 FM 76.00MHz

【1】299.99MHz ~ 90.00MHz を受信する(FM)

ボタン操作 説明
VF/VMボタンを押しVMモードにする
同調ツマミでメモリNo.04に合わせる
03と入力
FMボタンを押す

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FMで周波数は299.99MHzになります

同調ツマミは、299.99MHzから低い周波数方向へ回してください。
FMで聞こえる可能性が有るのは144MHz帯のアマ無線ぐらいかな、NFMなので聞き取りにくいカモ。

【2】1.50MHz ~ 75.99MHz を受信する(FM)

ボタン操作 説明
VF/VMボタンを押しVMモードにする
同調ツマミでメモリNo.04に合わせる
01と入力
FMボタンを押す

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FMで周波数は1.50MHzになります

同調ツマミは、1.50MHzから高い周波数方向へ回してください。
FMで聞こえる可能性が有るのは28M帯、50MHz帯のアマ無線、あと60MHz付近の防災無線とか・・・、何か聞こえたら教えてくださいね。

【3】中波で内蔵バーアンテナを無効にする(AM)

ボタン操作 説明
VF/VMボタンを押しVMモードにする
同調ツマミでメモリNo.03に合わせる
02と入力
SWのAまたはBボタンを押す

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SWで周波数は522KHzになります

同調ツマミは、522KHzから高い周波数方向へ回してください。
TECSUNのAN-200からのアンテナ線を、ワニグチでロットアンテナへ接続して確認しました、
確かに内蔵バーアンテナは無効になっているようです、つまり中波で外部アンテナが使用可能になるという事です。

【4】短波で内蔵バーアンテナを有効にする(AM)

ボタン操作 説明
VF/VMボタンを押しVMモードにする
同調ツマミでメモリNo.02に合わせる
03と入力
MW/LWボタンを押す

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MWで周波数は29999KHzになります

同調ツマミは、29999KHzから低い周波数方向へ回してください。
夜間ロッドアンテナを伸ばさずに、ラジオ短波(3925KHz)が聞こえました、感度は高くないです。
内蔵バーアンテナで、どこまで高い周波数が受信できるのか、遊んでみてください。

PL-210の小改造

2012 年 6 月 30 日 土曜日

5月頃に中華ラジオTECSUN PL-210を入手しました。

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本機はPLL方式のマルチバンドラジオで、感度が非常に良いです、附属ロッドアンテナだけで、主な海外からの日本語放送を問題無く受信出来ます。
外装色も鮮やかな赤色で、すっかりボクのお気に入りになってしまいました。
もう2ヶ月程使用しておりますが、ちょっとした不満も出てきまして小改造してみました。

◆時計精度の改善
このラジオには時計機能も付いており、スリープやアラームなどの機能もサポートされております。
ただし、時計の精度がお世辞にも良いとは言えず(中華品質?)実測してみると1週間で1分以上ずれる状況でした、これでは月差4分以上、年差が1時間ぐらいになりますので、日本の基準では不合格です。

そこで、時計の基準クロック(32.768KHz)のクリスタルを付け替えてみました。
入手したのは精度20ppm(※1)のものです、付け替えるクリスタルの場所は、液晶表示器の下にあります。
クリスタル付け替え後の精度は、1週間で5秒程度、月差20秒ぐらいに改善出来ました。

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20ppmのクリスタル、150円ぐらいで手に入る一般的なものです

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液晶表示器の周囲の白いテープはホコリ混入よけです

ラジオなんだから電波時計にするとか、ラジオ局の時報で自動補正するとかする機能が欲しいところですが、中華製品にそれを望むのは、酷というものかもね(^^)

※1 常温25℃での精度です、通常クリスタルの温度特性は、25℃を頂点として、それより気温が高くなっても低くなっても、発振周波数は下がる傾向になります。

◆AM外部アンテナ端子
ボクの自宅は鉄筋のマンションで、部屋の中ではAMラジオの電波がほとんど入って来ません。
そんな訳でAM外部アンテナ端子を付ける改造をしてみました。
PL-210には充電端子としてmini USBコネクタが付いていますが、
配線を確認してみますと、1番と5番しか使用されておらず、他は空きピンになっていましたので、空きピンを利用してAM外部アンテナ端子としてみました。

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方法としては細いリッツ線風な電線(※2)をバーアンテナに6回程度巻いて、その両端をmini USBの2番、3番に接続します、ただしPCで充電する際の事を考慮し、どちらか一方に1000PFのコンデンサをシリーズに入れて、直流成分をカットしておきました。

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バーアンテナはプラのフレームに強力に接着されており、取り外せませんでしたので、フレームごと巻いてみました。

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本アンテナ端子を、ベランダの手摺に取り付けたループアンテナ(ミニコンポのおまけで良くあるヤツ)に接続しますと、ウソのようにAM放送局がガンガン入感するようになりました。

※2 これは100円ショップの「イヤフォン延長コード」の被服を剥いた中身の電線を利用しました。