2014 年 9 月 4 日 のアーカイブ

ELPA ER-C57WR(その3)

2014 年 9 月 4 日 木曜日

以前にもココで書いたと思いますが、DSP方式のマシンは、とことん電波が弱い局を受信するのは苦手です。
デジタル信号処理をしますので、聞こえる/聞こえないの境界(閾値)が割とハッキリしています。
この点については、旧来のアナログ方式に劣る点でもあります。

さて今夜は受信性能について、同クラスのマシンTECSUN PL-606と、軽く比較しながらレポしたいと思います。

皆さんご承知の通り、PL-606については国内メーカのオーム電機から、RAD-S600Nという型番で売られているマシンで、
どちらもDSP方式、単3電池x2本、ほぼ同じ大きさ、価格も同じ6千円台という事で、比較するマシンとしては最適と考えました。

★ロッドアンテナ
長さを測ってみました

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ER-C57WRのロッドアンテナは7段で49cm、これに対し、PL-606は同じく7段で55cm、その差は6cmでした。

★Sメータ(感度)
公平に比較するため、リスニングは窓辺に2台を並べ、ロッドアンテナのみで受信してみました。
受信地は大阪で、時刻はJST19時~20時ごろです。

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以下の表では、ER-C57WRのSメータは9つ有る目盛の個数を、PL-606はdBμに表示される2桁数字を表します。

【FMバンド】

ラジオ局 場所 周波数 ER-C57WR PL-606
FM802 大阪 80.2 9 56
αステーション 京都 89.4 3 08
Kiss FM 神戸 89.9 7 34

【MWバンド】

ラジオ局 場所 周波数 ER-C57WR PL-606
ラジオ関西 神戸 558 8 48
ABC 大阪 1008 9 60
KBS京都 京都 1143 9 56

【SWバンド】いずれも日本語放送

ラジオ局 場所 周波数 ER-C57WR PL-606
ラジオ日経1 千葉 9595 8 45
将軍様 平壌 11865 6 32
KBS ソウル 9805 9 53
CRI 北京 7325 9 49
R.Japan 茨城 9750 9 45
RTI 台北 9735 6 36

最初、ER-C57WRのSメータは超甘めかな?。。。という印象でしたが、こうやってデータを見ると、そうでも無い気がしますね。

2台ともフェージングの谷間等で、片方で聞こえて、もう片方では聞こえない、というような極端な違いは全く感じられず、感度(了解度)はほとんど同じでした。
両方のマシンとも、中身は似たような回路でしょうから、当たり前と言えば当たり前ですね。

★帯域幅(フィルタ)
ER-C57WRの帯域幅は「FM ST.AM BW」ボタンを押す度に、wideとnarrowの2段階切り替えです。

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操作説明書には、wideが何KHzで、narrowが何KHz、という記述が有りませんので詳細不明なのですが、
今回、6KHz,3KHz,2KHz,1KHzと4段階の切り替えが可能なPL-606と、音質と近隣局の混信具合を比較しながら、この不明な帯域幅を推測してみました。
その結果恐らく、wideでは9KHz、narrowでは6KHzになっているようです(注:あくまでも耳で聞いた感じですから、違うかも知れません)

マニアなおじさんの希望を言わせて頂けるならば、2段階切り替えなら、ここはwideで6KHz、narrowで3KHzぐらいにして頂きたかったところです。

★スピーカ音質
最初「ER-C57WRのスピーカ音は、高音が結構強調された感じだなぁ」という印象でした、低周波増幅回路の影響なんだろか?
この点がずっと疑問でしたが、上記の帯域幅の推測で納得できました、どうやら、帯域が広めなので高音まで伸びてるという事だったようです。

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口径4cm程度のスピーカですが、それなりの低音から伸びの有る高音まで、とても良い音が出てると思います。

国内企業保護の観点から、若干抑え気味に書きました、今夜のレポ(笑)

それでは、おやすみなさい。
つづく