2015 年 3 月 15 日
少しでもこのラジオの尖ったところを見付けようと、日夜弄っております。
今夜も前回の受信性能に関する続きを書きます。
まずは、The SWLing Postでほとんど触れられなかった、FMバンドのレポからです。
■FMバンドの受信性能
ボクの家で、本機で受信出来たFM局は、メジャー局とミニFM局を含めて以下11局でした。
FM放送ですからステレオ復調出来ないような微弱局は除外してます、多少ノイズが噛んでもステレオで聞けた局の一覧です。
比較データとしてPL-660とPL-880の受信データも併記します。
ラジオ局
周波数
PL-680
PL-660
PL-880
FM COCOLO
76.5MHz
5+
5+
65dbμ
YES-fm
78.1MHz
5
4
09dbμ
Be Happy!789
78.9MHz
5
3
07dbμ
FMちゃお
79.2MHz
5
4
07dbμ
FM802
80.2MHz
5
5
42dbμ
FM HANAKO
82.4MHz
5
5
13dbμ
FM OSAKA
85.1MHz
5
5
50dbμ
NHK FM KOBE
86.5MHz
5
5
19dbμ
NHK FM OSAKA
88.1MHz
5
5
45dbμ
FM KYOTO
89.4MHz
5
4
06dbμ
KISS FM
89.9MHz
5
5
24dbμ
※数字はSメータの目盛、PL-880だけdbμ値
※黒文字はステレオで聞けた、赤文字はモノラルでしか聞けなかった
※使用アンテナは自作室内ヘンテナフォークです
以上の実験から、PL-680のFM受信性能は結構良いのではと思います。
■AGCダイナミックレンジ
どれだけ強い電波を受信しても、音を飽和させずに鳴らせるかといった話です。
ラジオ送信所の近所にお住いの方は切実な問題だと思います。
ボクの場合は、約12Km離れたところにNHK大阪送信所が有ります、決して近所ではありませんが、ここの電波が結構強力なんです。
所持している大半のラジオは、このNHKを受信しても全く問題ありません、しかし残念ながらPL-680では、アッテネータスイッチをLOCALにしないと飽和してしまい、まともに聞く事が出来ません、同じような症状はPL-660にも有りました。
以下はその様子を動画にしたものです。
VIDEO
この事から、PL-680のAGCダイナミックレンジは少々狭く、これはPL-660の血統をそのまま受け継いでいると考えます。
更に注意すべきことは、この問題は短波でも存在するという事、
中波程には顕著に現れませんが、短波でも強力な信号を受信した時に、音が若干飽和気味になります。
つづく
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2015 年 3 月 13 日
本業がめっちゃ忙しくて、暫くのご無沙汰でした(^^)
忙しいとは言ってもここ数日、ほぼ毎晩この本機で遊んでおりました。
購入前に「このスペックだと、あまり面白味が無いですね。」と書きましたが、本機の印象は、やっぱりそんな感じですね。
決して悪いマシンじゃありません、どちらかと言えば良いマシンです、尖がったところが無いだけ、くれぐれも誤解無きよう申し上げます。
今夜はラジオで一番大切な受信性能について書きます。
■同期検波
本機の同期検波は良いと思います、様々な状況で試してみました、同期が外れてピーっと鳴るような場面は極めて少ないです。
フェージングの谷間や混信が醜い状況であっても、しっかりと同期しています、これは合格です!
■帯域フィルタ
WIDE/NARROWで、旧来のセラミックフィルタをの2段階で切り替えています。
WIDEが6KHzぐらい、NARROWが3KHzぐらいでしょうか、もう1段階狭いのが欲しいところですがこれは贅沢ですね。。。
■アッテネータスイッチ
DX/NORMAL/LOCALの3段階切り替え、減衰量はどれ位なのか解りませんが、LOCALではかなりガクンと減衰しますね。
このアッテネータは短波/FMだけでは無く、中波でも有効です。
■音質スイッチ
TREBLE/BASSの2段切り替え、音質はそれなりに変化します。
以上述べた機能とスイッチを組み合わせて、放送が一番聞きやすい状態に設定出来るラジオです、熱いマニアの要望に一通り応えています。
さて以下の受信動画は、本日のRTIです(台湾国際放送)
VIDEO
ちょっと録音レベル低かったですね(汗)、このラジオはフェージング谷間での音が特徴的でしょう、わかります?
悪評だったソフトミュートの代わりに、何か別の処理が入ってるのかなぁ(謎)
つづく
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2015 年 3 月 8 日
The SWLing Post のコメントには birdie(小鳥さん)という表現が使われていますが、これは暗にスプリアス(内部ビート)の事を指しております。
書き込まれたコメントから判断して「PL-680ではスプリアス問題が解決されたんだなぁ」と思ってました。
ところがどっこい、以下の動画をご覧ください、これはどう考えてもスプリアスでしょう、960KHzあたり、バーディですバーディ!
VIDEO
ナイスバーディ(^^)なんちゃって
PL-660と比べると、スプリアスの信号強度がほんの少し落ちている事(それでもSメータ振り切ってますけど)、
スプリアスの周波数が安定してる事、(PL-660の時は温度変化と共に950KHz→1010KHzぐらい上にずれていきましたが、PL-680では955KHz→965KHzぐらいです)
以上の点だけは、改善されたと褒めてあげるべきなんでしょうか?
いやいや、そんな馬鹿な話は無いですよね。
スプリアスの高調波については、3倍の2880KHz付近、5倍の4800KHz付近が気になりました。
これ、中国ではどうなのか知りませんけど、日本では立派な「設計不良」ですよ。
外人のオッサンは騙せても、日本のオッサンは騙せません、中国は同じ過ちを何度も繰り返すお国柄なんですね、きっと…
ちょっと専門的な話になりますが、このスプリアスを発生している犯人はDC/DCコンバータなんです、
PLLにはVCOと言って、バリキャップ(可変容量ダイオード)に注入する電圧で、局部発振周波数を制御する回路があります、
バリキャップには比較的高圧が必要なので、元になる基準電圧(約16V)をこのDC/DCコンバータで作っているのです。
直流(低圧)→交流(昇圧)→直流(高圧)の変換を行う際の
交流の周波数=スプリアスの周波数
となっているのが根本的な原因です。
つづく
追伸:年度末でちょっと本業忙しいので、次回のレポは間が空きます
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2015 年 3 月 8 日
あちらの旧正月の休み明けに注文しましたPL-680、香港から無事到着しました。
パッケージはいつものTECSUNらしい箱です、頼り無い中華製ニッケル水素電池4本は別梱包でした
箱の中身は、イヤホン、ワイヤーアンテナ、ACアダプタ、マニュアル、キャリングポーチ、本体でした。
本体フロントパネルです、旧製品のPL-600と同じ金型を使用しコストダウンしたと思われます、ただしボタン類の機能についてはPL-600とは変更された模様。
こちらが本体リアパネルです、受信バンド一覧にはAIRバンドが追加されています。
本体左側面、右側面です。
左側面は、外部ANTジャック、DX/NORMAL/LOCALスイッチ、TREBLE/BASSスイッチ、イヤホンジャック、外部電源コネクタが付いています。
右側面は、同調ツマミ、BFOツマミ、音量ボリュームが付いてます。(同調ツマミだけがエンコーダで、あとはアナログボリュームです)
The SWLing Postでのレポでは、おおむね好評だった本機でありますが、そんな世間の声には決して流されない、日本のラジオに厳しいオッサンの評価、今回はどうなりますでしょうか。。。
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