つまらない物1号

2015 年 11 月 7 日

ご無沙汰しております
もう3カ月前の話になりますが、原道W7という安物の中華タブレットを購入しました。
このタブレットはAndroidとWindowsのデュアルOSという面白い仕様です、購入時のOSバージョンは以下の通りです。

Android Ver.4.4.4 KitKat
Windows 8.1 (Office 365 Personal 中国語/英語版バンドル)

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ボクはこのマシンを「つまらない物1号」と呼んでいます、1号と言うには2号も有るんじゃないの?と思った貴方は正解!
白状しますと、この後また違う中華タブレットも買ったのですが、まぁその話は置いといて、今回は1号の記事を書きます。

■いまWindows10が面白い
もうご存知だと思いますが、microsoftではいまWindows7と8.1既存ユーザ向けに、Windows10へ無償アップグレードキャンペーン中です。
この原道W7も問題無くWindows10へ無償アップグレード可能ですが、その作業手順について、ここでまとめてみます。

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(1)まずはOffice 365 Personalをインストールしておこう
原道W7を入手された方は、Windows8.1の段階でOffice 365 Personalをインストールする事をお勧めします(理由は後述)
この段階では中国語版or英語版しか選択出来ませんので、とりあえず英語版でインストールしておきましょう。

(2)ライセンスが正しく登録されたか確認しましょう
ライセンスが正しく登録されたかこのページで確認しましょう

https://stores.office.com/myaccount/home.aspx

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(3)Windows10へ無償アップグレードしましょう
原道W7の場合、内蔵ストレージが少ないのでインストール用のmicroSDを作り、そこからセットアップすれば上手く行きます。
内容が消えても構わない4GB以上のmicroSDを用意してください。
インストール用のmicroSDの作り方は、以下のページからDL出来るMediaCreationToolを使用します

windows-10-upgrade

出来上がったmicroSDからセットアップを実行しますが、ここで注意する事は「何も引き継がない」設定を選んでください

(4)Driverが足りないよ~
Windows10にアップグレードした直後は、一部のDriverが足りませんので、描画が遅い、画面が回転しない、Winキーが効かない等、色々問題が出てきますが、心配はご無用!
以下からWindows10用Driverを入手できます。

BayTrail-CR_For_Win10_Driver_Package_for_W7.zip

(5)時計が狂うのですが
Windows10にアップグレード後、Android → Windowsに切り替えた時に時計が狂う(GMTになってしまう)問題が発生します、レジストリエディタで以下のエントリーを追加する事で、この問題を回避できます。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\TimeZoneInformation]
RealTimeIsUniversal=dword:00000001

(6)Office 365 Personalを再インストール
「何も引き継がない」設定でアップグレードしましたので、(2)のページをもう一度見に行き、Office 365 Personalを再インストールします。
ここがミソなんですが、OSアップグレード前は中国語or英語版しか選択出来なかったのが、不思議な事にアップグレード後は、何語版でも選択出来るようになっているんです。
そのような訳で、ここで迷わず日本語版を選択しましょう(笑)

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以上、原道W7をWindows10にアップグレードする方法について書きました。

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ピュアーなOffice 365 Personal 日本語版も使えます、これはエエ(笑)

PLLの精度について考えてみる(その3)

2015 年 4 月 29 日

ここまで、TECSUNのPLLの精度について考察をしてみました。
何でこんな記事を書いたのかと言いますと、先日購入したPL-680の周波数が、数百Hzずれているのではないか?という懸念が湧いてきまして、
もちろん測定器も無く、あくまでも耳で聴いた感覚で申し上げております。
まぁ、ずれていたとしてもボクの感覚では、-500Hzまではずれてはいないと思っています。

この程度のずれで、わざわざ開腹してトリマを調整する意味が有るのか?
前回の記事で例に示したような「冬の北海道の屋外で受信する」というシュチエーションは実際あり得無いでしょう(笑)
春夏秋冬、室内で使用するものとして、室温の範囲としては30℃~15℃としてみて、前回紹介した、多摩デバイスさんのページにあった式を参考に、

20ppmと仮定したXTALの温度特性カーブを
△F = -0.032 × ℃ × ℃(ppm) Typical

として、30℃~15℃の 値を代入し、求められたppm値と65.845を掛けて求めた、第一局発周波数偏差[Hz]を表にしてみました(小数点以下切り捨て)

室温[℃] 20ppmと
仮定した偏差[Hz]
30 -52
29 -33
28 –18
27 -8
26 -2
25 0
24 -2
23 -8
22 –18
21 -33
20 -52
19 -75
18 -103
17 -134
16 -170
15 -210

この表を眺めてみますと、神経質に調整しても意味が無いように思えてきました。開腹するのは先延ばしにしますね(笑)

PLLの精度について考えてみる(その2)

2015 年 4 月 27 日

水晶発振子の温度特性について、
そういえば大昔に「発振周波数は低い方にしかずれない」という話を誰かに聞いた覚えがあります。
ちょっと気になったので調べてみました。

こちらの多摩デバイスさんのページに、大変わかりやすい解説がありました。
http://www.tamadevice.co.jp/32768-temp.htm

このページで解説されているのは、時計用の音叉型水晶発振子の温度特性ですが、TECSUNのPLLで使われている75KHzの発振子も、同じプロセスの部品なので特性もほぼ等価と考えられます。

ちょっとグラフを引用させていただきますね

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発振周波数は常温25℃を頂点として、それよりも気温が低くなっても高くなっても、周波数は低い方にしかずれないのが理解出来ます。

では、このグラフからどんな事が推測できるのか、もう少し具体的な例を示します。

(1)あなたは室温25℃の快適な部屋で10MHzの基準電波を受信しています
20150427_181509

(2)冬の時期、あなたは室温5℃の寒い部屋で基準電波を受信しています
20150427_181534

(3)冬の北海道です、あなたは気温-10℃の屋外で震えながら基準電波を受信しています
20150427_181552

周囲の気温の変化に応じて、これだけラジオのダイヤル周波数をずらさないと、ゼロイン出来ないという例でした、面白いですね(^^)

PLLの精度について考えてみる

2015 年 4 月 27 日

PL-600の回路図はネットで簡単に探せます。
PL-660も680も,回路構成としてはこの600と大差は無いと考えます。

20081212180522199

20081212180522181

昔のコリンズ方式は第一局発固定、第ニ局発可変(VFO)でしたが、昨今のPLL方式では逆になって、
第一局発可変(PLL)、第ニ局発固定という方式が一般的のようです。

ここで第一局発の精度について考察してみます。

PLLの精度を決定する位相比較の基準周波数は、75KHzのXTAL精度に依存すると考えられます。(回路図上のX3)
まぁ中華製品なので、そんなに高精度の部品を使ってはいないでしょう。

例えばこのXTALの精度を標準的な20ppmだとすると、このPLLで作られる第一局発の精度も同じく20ppmと考えられます、
(ここまでの考え方は合ってますよね。。。)

では10.000MHzのJJYじゃなかった、どこかの国の基準電波にダイヤルを合わせたとして、
自分では10.000MHzジャストの電波を受信しているつもりでも、20ppmずれていたと仮定します。

回路図を見ると、10.000MHz受信時の第一局発の周波数は65.845MHzと読み取れます。
1MHzに対して1ppmあたりの偏差が±1Hzですから、局発の偏差を計算式で求めてみますと、
65.845 × ±20 = ±1316 (Hz)
つまり±1.3KHz程度はずれる計算になります

あくまでも机上計算ですが、これぐらいの誤差が有るラジオで放送を聴いているんですね、改めて再認識です。