本日のニュースで桂米朝師匠の訃報を知りました、謹んでご冥福をお祈り申し上げます、ありがとうございました。
2015 年 3 月 のアーカイブ
お悔み
2015 年 3 月 19 日 木曜日TECSUN PL-680(その6)
2015 年 3 月 18 日 水曜日The SWLing Postのレポートには、以下の記述があります
Obviously, the engineers at Tecsun addressed the soft muting/AGC problem of the PL-660.
In all of my time with the PL-680 on the air, I haven’t noticed any soft muting; the audio has been smooth and the AGC copes with fading much better than the PL-660.
No doubt, these two improvements alone make the PL-680 a worthy portable for shortwave radio listening.
明らかにTecsunのエンジニアはPL-660のソフトミュート/AGCの問題を取り上げた。
私がPL-680で試聴した全ての時間において、私はソフトミュートを気付いていない。
オーディオはスムーズであり、AGCはフェージングに対しPL-660よりもはるかに優れていた。
間違い無く、これら2つの改良点は、PL-680が短波聴取に値するポータブルラジオと言える。
本当にそうなんでしょうか…
AGCの件はその通りだと思いますが、ソフトミュートは有ると思います。
誠に僭越ながら、日本のオッサンより異論を申し上げます。
確かにPL-660で有った不自然なソフトミュートは無くなりましたが、PL-680では更に巧妙なミュートの仕掛けが有ります。
ボクはこれを「ナチュラルミュート」(英語名:natural mute)と勝手に命名したいと思います。
以下の動画は、ナチュラルミュートの存在を証明するものです。
Sメータで2付近を閾値として、明らかに音質変化(バックノイズ変化)する様子が、ご確認頂けると思います。
先の記事で「フェージングの谷間での音が特徴的」と書きましたが、原因はこのナチュラルミュートによるものだったようです。
PL-680は、誰も気付かないような巧妙なミュートにより、受信性能が向上しているんですね。
つづく
TECSUN PL-680(その5)
2015 年 3 月 16 日 月曜日ラジオで遊ぶってどういう事?
若い方には理解出来ないかも知れません。
今夜は本機の混信除去機能のレポと、受信テクニックについて書いてみます。
夜20時頃、9735KHzのRTI(台湾国際放送)と9740KHzのBBCを例にしてみます。
結構強力なRTIのすぐ5KHz上、混信を受けるBBCをキレイに受信するには、どうすれば良いでしょうか?
■基本テクニック
周波数シフト…基本中の基本技です、9740KHzより少し上にダイヤルをずらして混信から逃げます。
同期検波…同期検波を上側波(USB側)にして混信から逃げます。
ゼロビート法…SSBモードでUSBにし、BFOツマミでゼロビートに合わせて混信から逃げます。
■応用テクニック
同期検波+周波数シフト…こんな技が使えるとは思いませんでした。前の記事で「PL-680の同期検波は合格」と書きましたが、周波数を1KHzずらしても同期外れません、これは素晴らしいですね。
PL-680なかなか良いラジオに思えて来ました、テクニック次第で色々な運用が可能ですね、面白い(^^)
それから、今夜書きました受信テクニックの数々は、技をマスターされても実社会では何も役に立ちません、くれぐれもお間違い無きように。。。
つづく
TECSUN PL-680(その4)
2015 年 3 月 15 日 日曜日少しでもこのラジオの尖ったところを見付けようと、日夜弄っております。
今夜も前回の受信性能に関する続きを書きます。
まずは、The SWLing Postでほとんど触れられなかった、FMバンドのレポからです。
■FMバンドの受信性能
ボクの家で、本機で受信出来たFM局は、メジャー局とミニFM局を含めて以下11局でした。
FM放送ですからステレオ復調出来ないような微弱局は除外してます、多少ノイズが噛んでもステレオで聞けた局の一覧です。
比較データとしてPL-660とPL-880の受信データも併記します。
ラジオ局 | 周波数 | PL-680 | PL-660 | PL-880 |
FM COCOLO | 76.5MHz | 5+ | 5+ | 65dbμ |
YES-fm | 78.1MHz | 5 | 4 | 09dbμ |
Be Happy!789 | 78.9MHz | 5 | 3 | 07dbμ |
FMちゃお | 79.2MHz | 5 | 4 | 07dbμ |
FM802 | 80.2MHz | 5 | 5 | 42dbμ |
FM HANAKO | 82.4MHz | 5 | 5 | 13dbμ |
FM OSAKA | 85.1MHz | 5 | 5 | 50dbμ |
NHK FM KOBE | 86.5MHz | 5 | 5 | 19dbμ |
NHK FM OSAKA | 88.1MHz | 5 | 5 | 45dbμ |
FM KYOTO | 89.4MHz | 5 | 4 | 06dbμ |
KISS FM | 89.9MHz | 5 | 5 | 24dbμ |
※数字はSメータの目盛、PL-880だけdbμ値
※黒文字はステレオで聞けた、赤文字はモノラルでしか聞けなかった
※使用アンテナは自作室内ヘンテナフォークです
以上の実験から、PL-680のFM受信性能は結構良いのではと思います。
■AGCダイナミックレンジ
どれだけ強い電波を受信しても、音を飽和させずに鳴らせるかといった話です。
ラジオ送信所の近所にお住いの方は切実な問題だと思います。
ボクの場合は、約12Km離れたところにNHK大阪送信所が有ります、決して近所ではありませんが、ここの電波が結構強力なんです。
所持している大半のラジオは、このNHKを受信しても全く問題ありません、しかし残念ながらPL-680では、アッテネータスイッチをLOCALにしないと飽和してしまい、まともに聞く事が出来ません、同じような症状はPL-660にも有りました。
以下はその様子を動画にしたものです。
この事から、PL-680のAGCダイナミックレンジは少々狭く、これはPL-660の血統をそのまま受け継いでいると考えます。
更に注意すべきことは、この問題は短波でも存在するという事、
中波程には顕著に現れませんが、短波でも強力な信号を受信した時に、音が若干飽和気味になります。
つづく