中華IMEの研究(その2)

2009 年 11 月 13 日

中華IMEですが、元々このアプリの仕様は、 ローマ字 → 漢字へ直接変換する方式でありまして、これを日本語用に改造するには、

ローマ字 → かな → 漢字

という、皆さんおなじみの2段階のシーケンスにする改造から始めました、

まずは「ローマ字 → かな」変換ですが、「ん」の省略入力(例えば、nde → んで)を除いた実装はすぐに出来ました。

そして次に「かな → 漢字」変換ですが、フリーの辞書を探してきてコンバートして…、という作業が結構時間を食いましたが、こちらも特に問題無く実装出来ました。

実を申し上げますと、中華IMEを紹介頂いて、3日後には一応ベータ版と呼べるIMEが出来てしまいまして、既にベータ1は、ひらぱーさんにもコッソリ試用して頂いております。

ただ、やはりベータ版です、しばらく自分で使って見ると、色々と欲が出てきてしまい、本日現在の段階で以下の機能を盛り込んだりして、試行錯誤しています。

(1)学習機能 → あくまでも一時的なもの、アプリ終了で忘れる

(2)文節判断 → 辞書に品詞情報までは持たせていませんので、あくまでもインチキ

以下の動画をご覧ください、今のところこんな感じです(HQ品質でご覧ください)

Mini’s IME ベータ2

動画の最後の方、何か変ですね・・・
実はコピペ操作を誤って、動画を撮る前に1回練習したデータが上書きされました、
漢字変換で第一候補でヒットしているのは、学習機能が効いているからです。

PalmPre O2版購入ガイド

2009 年 11 月 12 日

モバイルプラザさんでO2版の取り扱いが始まった模様です。
まずは、webOSの国内普及に向けて、ご英断頂いたモバイルプラザの店長様へ、この場を借りて厚くお礼申し上げますm(_ _)m

Pre購入を検討されている方にボクの方から一言、現在の状況をまとめます。

まず、Preを国内で使用する為には「アクティべーション&Palm Profileのバイパス」と「日本語化」の2つのハードルが有ります。
有る程度のスキルをお持ちの方でないと、このハードルを越える事は出来ませんので、この点はご注意ください。

■アクティべーション&Palm Profileのバイパス
関野さんのBBSに有る手順
或いはもっと簡単なツールMeta-Doctorを使用する方法

■日本語化
(1)webOSを日本語版にする方法

ボクのblogで、ここ1ヶ月間の記事をご参照ください

webOSを日本語版にする為に手を入れるポイントは

ロケール、リージョン、フォント の3点です

これでOS自体は日本語版になります。

ロケール(完成編)
http://mini.x0.com/2009/11/04/588/

リージョン
http://mini.x0.com/2009/10/25/540/

フォントのカスタマイズ
http://mini.x0.com/2009/10/18/490/

(2)IME
(レベル1)webベース → オンライン+コピペ前提
幣blog 「webOSで日本語入力成功!(暫定版)」

(レベル1+3)webベース → オンライン前提 + システム常駐
ざわざわの半径さん 「もじもか for Palm webOS コンセプトバージョン」
 (開発中)

(レベル2)アプリベース → コピペ前提
pocketgamesさん 「Preで日本語入力その2」
幣blog 「中華IMEの研究」 (開発中)

(3)ローカライズデータ
幣blog或いは「ミニーの資料室」で公開予定(優先度後回し)

以上、簡単にまとめてみました。

中華IMEの研究(その1)

2009 年 11 月 9 日

約1ヶ月に渡る解析の結果、webOS を日本語版にする手法が確立できました。
あと足りないものと言えばIME(かな漢字変換)です。
ボクのblogではすでに「webOSで日本語入力成功!(暫定版)」という記事で紹介した方法が有りますが、あくまでもコレはオンライン前提のIMEであり、ホントに暫定的な方法に過ぎません。

どのOSでも似たり寄ったりだと思いますが、IMEを使えるようにする為の方法として、以下の3つのレベルが有ると考えます。

(レベル1) webベースのIME → オンライン+コピペ前提
(レベル2) アプリベースのIME → コピペ前提
(レベル3) OS常駐ベースのIME → おおよそ世間一般のIME

最終的な目標は、レベル3のIMEである事は言うまでもありません。
しかしながら、現在のwebOSでは、これを実現する為に必要な技術情報が、まだ公開されておりませんので、実現出来るとしても、まだまだ先の話になるでしょう。
今の段階では、我々一般ユーザが手の届くのは、せいぜいレベル2までと考えております。

さてボクの方はと言いますと、先週の事なんですが、ひらぱーさんより中華IMEをご紹介頂きまして、結構これにハマっております。
このIMEは、上の分類で言うと「レベル2」になります。
以下はこのアプリの画面です。

chineseime_2009-09-11_230033

中国語の文字が所々化けており、少々お見苦しくなっておりますが、アルファベットを入力すると画面下に候補が表示され、数字キーで指定して確定します。
候補も中国語なのでボクにもサッパリ判りませんが、おおよそ良く見かける、IMEのユーザインターフェイス要件は満たしているようです。

もちろんこのIMEアプリもJavaScriptで書かれておりまして、ソース丸見え、ヤル気次第ですが改造は可能です。

このアプリを日本語用のIMEに改造出来たら良いですね。

で終わらない事は、ボクのページをご覧くださる皆さん、良くご存知のこと。

ロケール(完成編)

2009 年 11 月 4 日

前回の記事で webOS のシステムロケールを ja_jp にする方法を解説いたしましたが、この方法ですとマシンが「Japanese」に固定されてしまいますので、余り良い方法とは言えません。

本来は、Language Picker に「Japanese」の選択肢を追加出来れば、それが一番スマートな方法です。
しかしながら、キャリアごとに許可するロケールを列記したファイルが見付けられず、ボクは半分諦めかけていました。

ところがです、本日コメント欄で関野さんから情報を頂いたお陰で、この問題が一気に解決いたしました。
それでは Language Picker で、マシンが元々サポートするロケールのメニューに「Japanese」を追加する方法についてレポートいたします。

■キャリアごとの違い

現在、日本国内に有る Palm Pre は Sprint版、もしくは O2版です。
以下に、各キャリア版で標準サポートされるロケールについて、まとめてみました。

☆ Sprint版が標準でサポートするロケール

ランゲージ カントリー ロケール
英語 米国 en_us
スペイン語 米国 es_us

☆ O2版が標準でサポートするロケール

ランゲージ カントリー ロケール
ドイツ語 ドイツ de_de
英語 英国 en_gb
英語 米国 en_us
英語 アイルランド en_ie
スペイン語 スペイン es_es
スペイン語 米国 es_us
フランス語 フランス fr_fr
イタリア語 イタリア it_it

■Language Picker に「Japanese」の選択肢を追加する方法

(作業手順)

(1)以下より、お使いのマシンに合った locale.txt をダウンロードしてください。

Sprint版をお使いの方
Sprint版 locale.txt のダウンロード

O2版をお使いの方
O2版 locale.txt のダウンロード

(2)解凍した locale.txt は、以下のフォルダへ上書きコピーして、マシンをリブートしてください。

/usr/lib/luna/customization

(3)以下のように、Regional Settings アプリの選択肢に Japanese が追加されます。

※キャプチャ画像はSprint版の場合です
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